イタリアの医療システム

イタリアの医療システムは、日本とはかなり異なっています。
私立の病院というのは少なく、総合病院などの大きな施設のほとんどは公立です。
公立病院にかかる場合は医療費は保険でカバーされているので安いのは助かるのですが、その分、利便性は良くはなく、希望の検査や診察が受けられるまで何ヶ月も待たされるなどということも起こります。

皆、病院へ行くことはあまりなく、風邪などの一般的な症状の場合は自分のホームドクターがいる診療所で診察してもらうのが普通です。

ホームドクターにかかるためには、まずは管轄保健所で保険証を発行してもらう必要があります。
外国人の場合は、滞在許可書の他、前年度の給与所得証明書類がないと保険証はもらえませんが、所得のない留学生でも滞在許可書を持っている人は一定の保険料を納めれば発行は可能なようです。
ホームドクターは管轄保健所のリストから自分で一人選び、保険証にはこのドクターの名前が記載されます。

診察は無料ですが、薬は診療所ではもらえません。
ホームドクターが書いてくれる処方箋を持って各自で薬局で購入します。
診療所には医療機器もないので、専門的な診察や検査などが必要だと判断された場合は、ホームドクターが紹介してくれる病院や専門機関に行くことになります。

また、歯医者、産婦人科など、ホームドクターの範囲外のものについては、電話または薬局にある専用のシステムを使って予約を取り、指定された病院や診療所に行きます。

ホームドクターの手には負えない怪我などや、緊急の場合には公立総合病院の救急に行くことになります。
ここでも基本的には診察は無料なのですが、緊急度の高い患者から診察して行くので、ちょっとした怪我や捻挫、熱などだと半日以上待たされることもあります。


診療所の待合室