ワインは量り売りで安く楽しむ

イタリアで暮らす楽しみの一つといえばワインです。
例えばトスカーナ地方には赤ワインならキャンティ・クラシコやブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、モンテプルチアーノ、白ワインではヴェルナッチャなど、世界に名を馳せるワインがいろいろあります。

トスカーナ産以外でも、モチロン美味しいものはたくさん。
私が好きなのは、赤ならシチリアのネロ・ダアボラ、白ならベネヴェントのファランギーナあたりでしょうか。

イタリアでは各家庭のワイン消費量は相当なものです。
2010年度の調査によれば成人の50%以上が毎日ワインを飲んでいるそうで、ここフィレンツェでも食事と一緒にワインを一杯は普通のこと。
お昼から水代わりにワインを飲んでいる人も少なくありません。

スーパーマーケットに行けば様々なワインがお手頃な値段で売られていますが、ここ数年、多くの人が好んで利用しているのは、スーパーよりも更にお得にワインが手に入るVINO SFUSOと呼ばれる量り売りのお店です。

こちらでは、VDT(テーブルワイン)とIGT(典型的産地表示)中心の販売になりますが、VDTやIGTは、DOCGやDOCといった“国の補償つきワイン”より格下とされるものの、実際には規定の生産方法から外れているというだけで、味のほうには何ら遜色ない高品質のワインも多いのです。

私がよく利用しているお店では、お気に入りのネロ・ダアボラIGTもファランギーナIGTも1リットル3ユーロ程度で買えて(日本円でいえば300円ほどですね)、テーブルワインなら1リットル1.5ユーロ前後からあります。

自分で空きボトルを持って行けば、そこにワインを入れてくれますし、空きボトルがない場合でもプラス数十セントでボトルも用意してもらえます。
3リットル、5リットル入りなどの大型パックもあります。
我が家も毎回5リットル入りを買いますが、大量に買って行く人には特にお得ですし、ボトル瓶を捨てる機会が減るというのもいいところです。

ところで、フィレンツェを歩いていると、住宅の壁に埋め込まれた高さ40cmほどの不思議な小窓をよく見かけます。
この小窓は、15世紀~16世紀頃に貴族達がそれぞれのお屋敷でワインを販売していた名残だそうなのです。
貴族達はワインを売るだけでなく、この小窓に貧しい人々へワインやパンを初めとした食料を置いてあげていたりもしたそうで、小窓付きの家を見かけたら、元はこういった貴族のお屋敷だったということになります。

幾つかの小窓には今でも「ワイン売り場」という表示があったり、販売時間の告知など当時の名残が残っています。
フィレンツェに来ることがあれば、この小窓も是非見つけてみてください。


VINO SFUSOのワインはこんな樽入りで売っています

今でも「VENDITA DEL VINO (ワイン売り場)」の表示が残る小窓